「灯り」制作記録_2
《製本編》
今回、製本のハードルは
「大量注文を受ける場合がある」
ということでした。
そして、贈答用ということで「上製本」。
そして、「箱入り」。
この条件をクリアするために、装丁は最もシンプルな形を心がけました。
小窓文庫の商品としては、
「遠くにあるもの」
というタイトルをつけている、マッチ箱入りの豆本が、一番早く作れるタイプの豆本です。
その形をベースにして、上質感を出すために表紙は紙ではなく布を使用しました。
そして、箱です。
「箱には水引をかけたい」
それだけは決まっていました。
一気に贈答向きになりますし、和風っぽい雰囲気を出しつつも実は洋風にもとても合うのです。
結果、豆本そのものをシンプルにした代わりに箱に凝ってしまって、8種類くらいのバリエーションを作ってしまいました。
箱に入れてもちっぽけな物なので、数種類のバリエーションがある方がぱっと見栄えがします。
それにしても8種類はやり過ぎ、ということで、最終4種類にしぼりました。
お祝いっぽい「紅」と「白」。
差し色っぽい感じで「若葉」と「桃」。
呼び名は水引の色です。
水引には、本当の水引ではなく、ミサンガを編んだりするのに使われるワックスコードを使用しています。
これは、単に私の好みです。
箱の内箱は、クラフトリプロライナーという紙を使用しています。
外箱には、ブンベルナチュラルを使用しています。
両方とも、paperpark joy nova というショップさんで、インターネットで購入しています。
箱の模様は、私が掘った消しゴムハンコをスキャンしてプリントしました。