これも教室の展覧会用に作った本です。
これらはすべて、文庫本を改装したものです。改装というのは、表紙だけを付け替えることで、本の成り立ちを覚えるために一番初めに覚えた技術です。
とにかくいっぱい並べて印象づけようという作戦で、同じタイプの本をいっぱい作りました。ここにすべては載せませんでしたが10冊あります。
表紙はクロスにプリントゴッコでプリントしました。その上から透明カバーをかけ、タイトルは透明カバーにひっついているようなつくりになっています。
本は結構無作為に選びました。本を先に選んでデザインを後にしたものもあれば、先に表紙をデザインして後から本を選んだものもあります。
なんとなくその時の思い付きで、表紙から中身を連想させないようなデザインにしようと考えて作りました。
とにかく、改装というのは簡単な技術ですが、ほかの人とは違うものを作りたいと思っていました。プリントゴッコでクロスに直接絵をプリントするというのは、そのために試みたささやかな冒険でした。そしてその結果、私の中に色んな成果を残した、思い出深い本たちです。